醤油は、麹(こうじ)によって醸される日本の伝統的な発酵調味料で、かつては家庭で作られ、小麦と大豆、あるいは小麦がとれない地方では大麦で諸味(もろみ)を仕込んで作られていた。
つまり、家庭、地域によって醤油の味は違っていた。
商業的な醤油作りは、江戸時代に入ってからで、関東では「こいくち」、西日本では「うすくち」と「さしみ」が定番。
現在、醤油はJASにより「濃口・薄口・溜・再仕込み・白」と5つに分けられており、製造方法でも「本醸造方式・混合醸造方式・混合方式」の3つに分けられている。
かなり複雑である。
ただ「濃口」といっても味が違う。九州の醤油が甘いというのは有名だ。
なぜ九州の醤油が甘いのか? これには諸説ある。
砂糖が輸入・生産され普及したため。魚介類を引き立てる味付けのため・・・地域の気候や産業などから甘口醤油が九州の人々の生活に根付いていったのかも知れない。また、熊本県でよく食べられる馬刺しにも甘い醤油が合うという。
最近では、スーパーでも多くの種類の醤油を見かけるようになった。
アイスクリームやかき氷にかける醤油が新定番という声も聞く。
醤油という日本人にとって定番の調味料も地域によって違いがあり、時代によっても進化している。醤油から日本が見えてくる気がする。
【注意】(2018年9月記)掲載記事は、内容がかわっている場合があります。
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