まちづくりと人「よそ者」「若者」「ばか者」

高橋弘幸-まちと人

「よそ者」「若者」「ばか者」

 最近、行政によるまちづくりに参加している。このまちづくりに参加して、感じることは、最近、よくいわれている、「よそ者」「若者」「ばか者」という3つの「者」がまちづくりでは大切だと実感する。
 この「若者」とは、年齢的なものではなく、積極的に活動に取り組む“実行”できる人のことであり、常に前向きの人のことである。
 また、「ばか者」は、いわゆるアイデアを出す人で、時には、羽目を外すアイデアや大胆な企画から、まちの活性化につながることもある。この「ばか者」は、まちを愛している人で、無責任な壊し屋とは違うので、その大胆な企画にも愛が込もっている。
 そして、「よそ者」とは、第3者の視点を持った、冷静な分析をする人(できる人)のことである。さまざまなデータを分析し、客観的な情報から地域の強みや弱みを伝える。場合によっては、その土地に住んでいない人の方がふさわしいと感じる。
ただ、いずれにしても人である。

「自燃人」とは…

 違った角度から人について考えてみたい。
 日本電産の永守重信さんは人のタイプを3種類に分類した。
「自燃人(じねんじん)」・「可燃人(かねんじん)」・「不燃人(ふねんじん)」である。
この永守さんを受けて、新将命さんは5種類に分類した。
「自燃人」(自ら火をつけて燃える)
「可燃人」(火をつけられると燃える)
「不燃人」(自らも人からも燃えない)
「消火人」(人の火を消してまわる)
「点火人」(人の心に点火し、動機づける)
 ここでいう「点火人」をもう少し説明すると、かつて「自燃人」あった人が、自らは燃えるパワーがなくなり、点火人となることである。
 地域によっては、なかなか火のつかない「不燃人」が多のかも知れない。
 では、「自燃人」や「可燃人」になるのにはどのようにしたらよいのだろうか?

サンドイッチ型まちづくり

 私は、世代間限定ではあるかも知れないが、サンドイッチ型が良いのではないかと考えている。
 このサンドイッチ型というのは、大多数であろう「不燃人(働き世代)」を挟み込むという理論である。
「可燃人」になりやすい子どもたちと、昔、燃えていた高齢者に「点火」し、挟み込もうという稚拙ではあるが、ひとつのアプローチとして考えられるのではと感じている。
 また、大きく燃える必要はなく、小さくてもよいと考える。つまり小地域で、燃えあげればよいのだ。
 地域社会にとって、大きく燃えあがることが必要ではなく、小さくとも多くの地域で、たくさん燃えあがることが必要なのである。
 小さな1歩でも実践することが大切だと強く感じている。

 

参考文献
1.永守重信著・「人を動かす人」になれ!

【注意】(2014年4月記)掲載記事は、内容がかわっている場合があります。

高橋 弘幸

投稿者プロフィール

川崎市北部の長沢地域でまちづくり活動に参加(らぶながさわ)。また、(宮前区)長沢自治会の役員。宮前区観光協会web担当。福祉系NPO法人の事務局長として、[pipi]の愛称で「里山福祉」「下町福祉」を全国的に発信中!!  地元川崎の「川崎フロンターレ」「川崎純情小町☆」を応援(^.^) お仕事は、建築業(企画・広報)。

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

おすすめ記事

  1. 中村憲剛選と

    2021-1-8

    タウン誌に掲載-中村憲剛選手引退セレモニーのお神輿

     中村憲剛選手引退セレモニーで作られた「お神輿」の様子をタウンニュースさんが掲載してくださいました(…
  2. 高橋弘幸-まちと人

    2020-1-25

    まちづくりと人「よそ者」「若者」「ばか者」

    「よそ者」「若者」「ばか者」  最近、行政によるまちづくりに参加している。このまちづくりに参加して…
  3. 川崎市松澤稲荷

    2021-2-3

    地元のお稲荷さん[松澤稲荷]

     稲荷神社は「お稲荷さん」と呼ばれ地域の人たちに親しまれている。  地域には、小さなお稲荷さんがた…
  4. 光明山 照曜院 大蓮寺

    2020-1-28

    第22番札所「光明山 照曜院 大蓮寺」さん

     「大蓮寺」さんは、聞能上人(延宝6年1678年)が開山。  寛永2年(1625)に創建したといい…
  5. 2020-2-1

    醤油と地域「醤油から日本が見えてくる」

     醤油は、麹(こうじ)によって醸される日本の伝統的な発酵調味料で、かつては家庭で作られ、小麦と大豆、…

高橋弘幸の自己紹介

ページ上部へ戻る